7月13日より3日間、江戸の町並みが残る佐原にてユネスコ無形文化遺産登録を受けた「佐原の大祭」が開催されました。 弊社では、7月12日から14日の2泊3日でこちらのお祭りに参加させて頂くツアーを造成し、ツアー第一弾を実施致しましたので、その時の様子を綴りたいと思います。 弊社では2年程前、地元の町おこし会社「ゼットやっぺい社」主催の「孫兵衛」という町おこし勉強会へ半年間参加させて頂き、地元出身の方数名と町のためになる観光をディスカッションしながらツアーを造成して参りました。 非常に長い道のりではありましたが、とても良いスタートが切れたかと思います。 今回はアメリカ、ポルトガル、ギリシャと様々な国からの参加となりました。加えてスイス人のビデオグラファーにツアーの様子を撮影してもらいました。ツアーの特徴は2つあります。1つは多国籍少人数グループであること。もう1つは観光(Sightseeing)や体験ではなく、ストーリーをベースにしていることです。 多国籍少人数グループ 弊社のターゲット国は欧米が中心なのですが、英語で発信していることもあり自然と多国籍グループになります。 このようなグループはお互いに日本について知っていることを教え合う傾向があり、日本人ガイドの役割は「その土地の文化歴史を教える」というより、グループの「ファシリテーター」に近いものになります。正直なところ大変難しい役回りではありますが、慣れてしまうと自然と盛り上がってもらえます。間違えた知識を持って帰らないようにして頂いたり、偏見に縛られた考え方を解きほぐすことが重要です。 また多国籍グループで良いことは、好みが大きくバラつくことです。ある人はあまり興味を持たないものに、誰かが深い興味を持っていると、自然と興味があまりないと思っている参加者も「何故面白いか」に注目し始めてもらうことができます。 ストーリーベース 今回のツアーでは1日目に下記のようなアクティビティを用意しました。 ・潮来の田んぼ道サイクリング ・鹿島神宮訪問 ・加藤洲十二橋めぐり ・お祭りの踊りを練習 一見バラバラのアクティビティに見えるのですが、これらを通して、佐原のお祭に纏わる歴史や位置付けをお伝えしています。日本のお祭りに関してはその多くが米の収穫を祈願するところからスタートしています。佐原の場合は夏と秋にお祭りがありますので、夏は収穫祈願、秋は収穫祝い・感謝の意味があります。 田んぼ道をサイクリングしながらそういった説明をして、お米と文化の密接な関わりを知ってもらうこと。また、収穫を神様に祈願し感謝するという一連の流れを神社、神道の説明を加えていくことで、より興味を深めてもらうことができます。 またどうしてあのような盛大なお祭りが佐原で可能なのか。今は美しい昔の町並みが残る場所としてスポットライトが当たっていますが、そもそも何故江戸から離れたこの位置にある町が栄えたのか。そんなことを昔は交通の主役となった利根川や加藤洲十二橋めぐりを通して知ってもらいます。 このように、今回の場合は日本のお祭りにある文化背景を説明することで、よりストーリー性のある体験をしてもらうことがツアーの価値となっています。また、参加者が友達に自分の体験をストーリー仕立てで話せること。これが大きな価値を感じてもらえるポイントになっています。 引き続きツアーの様子などを不定期ですが上げていきます。 よろしければツアー情報についても購読ください!